Six Room
誠司からすぐに電話が
かかってきて
美亜は
誠司が一睡もせず
ケータイ電話の前で
美亜からの連絡を待っていたのを
考えると余計に心苦しくなって
出るかどうか迷ったけど
今誠司の声を聞いたら
甘えてしまいそうなのと
家に帰りたくなってしまいそうなのとで
切ってしまった
電話がまたかかってきたら
次こそは出てしまいそうで
電源もきって
美亜はおっきなあくびをして
律っちゃんの隣にゴロンと寝ころがって
大きな窓から差し込んでる
朝日が心地良くて
まだ引っ越してきたばっかの
家なのに
何でかすごく居心地が良くて
何時の間にか眠ってしまった
夢の中で
ちーいさい机の上の
暖かいお鍋を囲んで
ママがいてパパがいて
誠司がいて
みゃあがいて
みんなが幸せそうに
笑ってる
そんな夢を見た