桜爽の風。
もしかして…捻挫…?
靴下をおろし激痛が走った足首を見てみると、青くなって腫れていた。
今までに見たこともないような異常な腫れに顔の血の気がサーッと引いたのが分かった。
……最悪……。
もうそう思うしかなかった。
あっ…学校…!!
時間を見るともう間に合わない時間だった。
完璧に遅刻だ。
楽しい高校生活を飾る大事な初日だったのに…。
カラカラとチェーンの外れた自転車を押し、激痛が走る足を引きずりながら学校へ向かう。