桜爽の風。
いつもなら15分で着くところを30分以上かけて学校にいった。
駐輪場へ自転車を置いたあと教室へ向かうが、その間の階段も難関でズルズル引きずりながら上る。
1年B組の前にくると先生が話をしているようで、すごく入りずらかった。
ドアの小窓ごしに先生と目が合うと先生がこっちへやってきた。
ガラッと勢いよく開いたドアに皆が注目したのが嫌でも分かった。
「七海!初日遅刻とはどういうことだ?」
先生に怒鳴られて何も言い返せず体を丸くする。