よっしゃ、恋愛小説を書こう
昼休みの次は、理科だ。

教室移動をして、理科室で授業を受ける。

あんまり理科室は好きじゃない。

教室みたく暖房はないし、試験管とかを洗う水道が通ってるせいで、すごい寒い。

特に冬なんか、椅子の上でずっと手とか膝とかさすってないといけない。

理科室じゃ名簿順で座る。

啓介は今、あたしの隣じゃなくて、二つ離れた席にいた。

啓介は理科が嫌い。運動部のくせに、文系だからだ。……くせにって変かな。まあいいや。

とにかく啓介は理科が苦手だし、嫌いだから、理科担当の三島がおじいちゃんなのをいいことに、理科の授業はずっと寝てる。

まあ、このあと部活なんだから、そうやって体力でも温存してるつもりなんだろう。

ぐーすか寝ている啓介を見ながら、「やれやれ」なんて思っていると、あたしの横のさとこが耳打ちしてきた。

「いつも寝てるよね、今田くん」

「んー、まあね」

「ねーねーまこと、知ってる? 今田くん、こないだコクられたらしいよ?」

「へー」

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