白い月影
「寒っ...」
丁度駅の階段を
のぼりきろうとした時だった。
俺が勢いよく吹く風に身震いをして
顔を上げたと同時に
誰かが上から降ってきた。
降ってきたような感じだが、
コケたのだろう。
ドサァッ―――
鈍い音がした。
「いっ...て...!!」
「...!?」
みると俺の上に
俺とおなじような格好をした女が居た。
というのも、
サングラスをかけ、
マスクで口元を隠し、
帽子をかぶって、
明らかに怪しい格好だった。
まぁ、今の俺にはなにも言えないが...
その女は
あたふたしながら
俺のサングラスを取ろうとしていた。
「すっすみません...!!!」
「大丈夫ですか!?お怪我は?!」
おっ..意外と萌えボイス..じゃなくて!
―――カチャ...
やられたあああああぁああぁああ...