ホスト教師
純平が何を考えているのか分からないが、これも菜々子を思ってしているんじゃないかと思う。





たけど純平おまえは間違ってるぞ。





好きな女をこんなに泣かせて、おまえバカだろ。





俺は絶対好きな女を泣かせたりしない。





菜々子をこんなに泣かせた事を、純平に後悔させてやる。





「菜々子俺が車で家まで送ってやるから、駐車場で待ってろ。」





菜々子は泣きながら首を振り続ける。





「綺羅先生私なら大丈夫だから、心配しないで。」





「バカやろ、体が震えてるのが分かってるのか、まともに歩けないだろうが。」




俺は無理矢理菜々子の鞄を取り上げた。





「いいか駐車場まで歩け。今すぐ行くから。」





渋々頷く菜々子。





ほっとけないんだよ。





本当に菜々子に俺は弱い。









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