ホスト教師
このままじゃ平行線のままだ、話し合いにもならない。





知佳子と俺は無言のまま立ちつくす。





「綺羅先生はホストをしていたの?」





「そうよ菜々子、綺羅は私の初恋の人、初めてお店に行った日に好きになった。キラキラして王子様みたいだった。」





その年で初恋。





どうしたら諦めてくれるんだ。





菜々子の姉と分かったら、冷たくも出来ない。





どうしたらいいんだろ。





うん、菜々子が俺を見ていた。





「綺羅先生、私からのお願いなんですけど、今から綺羅先生が働いていたホストグラブに行きませんか?お店まだやってないですよね。そこで姉と話して下さい。私も一緒に行きます。」




その手があったか、でもなぜに俺の働いてた店へ行くんだ。





菜々子を見たら口パクで、《今度は私が助けてあげる》





菜々子はやっぱいい奴だな。





今回は菜々子に助けて貰うかな。










< 66 / 128 >

この作品をシェア

pagetop