LAND~約束の丘~
「えっ・・・。」
今でも忘れないそらの反応。
驚きを隠せていなかった。
隠せない驚きの裏に、どんな気持ちを隠していたんだろう。
「私、轍平のこと好きだよ?
だけど、今は受験に専念したいから、友達のままでいない?」
そらの言葉が心に突き刺さる。
俺の人生2回目の恋・・・
こんなかたちで終わるのか。
でも俺は強がるしかなかった。
「そっか。わかった。じゃあ、明日からも友達としてよろしく。」
本当なら今頃はそらを抱きしめているはずだった。
でも今は、2人で座ったベンチの30センチが近いようで果てしなく遠い。
「うん!」
そらは少し悲しい顔をしている。
「明日からも普通に話しかけるからな?
友達でもいられないなんて、そんなの嫌だからさ?」
「おっけい!」
俺らは丘の上で解散した。
明日からの友達を約束して・・・。
俺は悲しみと、あきらめきれない想いを抱えて・・・。