LAND~約束の丘~

「そらへ
 ついに旅立つ日がやってきたな。
 本当は俺も見送りに行きたいけど、あえて行かないことにした。
 あの日、博物館で言った言葉、俺の素直な気持ちだから。
 離れたって、俺の想いは消えないから、これは別れじゃないよ?
俺、そらが帰ってくるまで待ってるから。
 サヨナラなんて言いたくないからさ。
だから、見送りには行かない。
 でも向こうに着いたら連絡くれよ?
 絶対に返事するから。
 じゃあ、そらが帰ってくるまで、遠くから応援してる!」
 
轍平・・・わかったよ。

私、頑張るから!

絶対にまた帰ってくるから!

「轍平来ないなー。」

祥太が言う。

「いいの。
 これが轍平なりのサヨナラの仕方だって思うから。」

心からそう思った。

轍平のメールが嬉しかった。

「じゃあ、たまにはメールしろよ?」

「もちろん!返事してよね!」

祥太とも今日でお別れ。

でもいつか、また会えるよね!

私は寂しさを抑えて、ゲートをくぐった・・・・・・。







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