LAND~約束の丘~
若宮中での初授業は英語。

私は英語が大好きだ。

新しい中学、新しい気持ちで頑張らなきゃ!

まだ誰にも言ったことはないけど中学を出たら、留学したいから!

私は授業に集中していった・・・

「すいません、おくれましたあ。」

遅刻してきた子 ― 轍平だった。

私は集中できなくなってしまった。

授業が終わり、美沙と祥太郎君と話していた。

すると、

「おーい、祥太、ノート貸してくれよ。」

轍平が近づいてくる。

「おー、いいぞ。
 てか、轍平、ちょっと来いよ。」

轍平は私の前に立った。

「こっち、今日から高宮中に入ってきた、渡辺そらちゃん。
 そらちゃん、こっち、俺の親友で、里中轍平。」

私はなぜか目を合わせられなかった。

「あっ、そらじゃん!
 同じクラスでよかったなー。」

轍平が言う。

「えっ、お前ら、知り合いなの?
 どういう関係!?」

祥太郎君が聞いてきた。

轍平はなんて答えるのだろう?

私は轍平を見つめた。

「普通に、友達だよ。」

普通の友達か・・・ 

うん、そうだよね!

少し何かを期待してしまった自分を反省する。

「じゃあ、今日4人でそらちゃんの歓迎会やろうよ!」

放課後が待ち遠しくなった。



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