実話〜Jituwa〜
修学旅行二日前――――。
やっとやっとギブス、松葉杖生活から解放され、スキップで学校に行きました。
そして、いよいよ当日。
後悔するとも知らず……、
出発です。
寝台列車と新幹線で広島へ――――。
「……原爆ドームです。」
はしゃいでいた、私の耳にバスガイトさんの言葉が入り、何気なく窓の外を見ました。
「教科書と、同じだね~。」
そんな会話をしたのを覚えています。
バスが止まり、私たちはバスを降りました。
「うわっ…………」
何かが、焦げ付く臭いに思わず鼻を押さえていました。
何の臭いか分からず、吐き気がしてきました。
とにかく、移動したかったので、バスガイトさんの後を急いで付いて行きました。
バスガイトさんは、目の前の建物の中に入りました。