実話〜Jituwa〜
借家にて……1
幼稚園の頃は一軒家の借家住まいでした。
ここで一番多かったのが、階段を登る足音……。
二階が一部屋しかないので、家族で『川の字』状態で眠っていました。
私が記憶している限りでは3度、誰かが真夜中に階段を登りました――。
ギシッ……ギシッ………ギシッ………――――。
「お母さん……。誰か階段登ってくるよ……?」
夜中に起こされた母はビックリ……!
ギシッ……ギシッ………ギシッ…………――――。
それでも止まない階段を登る足音………。
その後は、必ず………。
プルルルルル……………。
身近な人の不幸を報せる電話が………。
両親は電話に誰が出るかで揉めておりましたが、三度目は………。
ギイイイイイ……――――。
寝室のドアがひとりでに開いたのを鏡台越しに確認し………―――――――――気絶…………。