実話〜Jituwa〜
濡れたTシャツのまま、立ち尽くしていたらしく、体が冷えたところで漸く落ち着きを取り戻した私は、送迎担当のスタッフに朝の出来ごとを話していました。
その後、この出来ごとは、上の人にも報告され、事情が事情でしたので、箝口令がしかれ、私が職場を辞めるまで、他のスタッフとお客さまの話題になることはありませんでした。
余談ですが、この出来ごとの少し前、職場でイベントがあり、お客さま方とスタッフで記念写真を撮りました。
後日、写真が出来上がり、スタッフみんなで確認していました。
「キャ―――――!!!!」
スタッフのひとりが悲鳴をあげました。
――――Aさんの顔が異常に暗く、影が射してあったのです。