実話〜Jituwa〜
借家にて……2
前章でも書いた借家のもう一つの話し……。
家の中がとにかく暗い借家だった。
特に床の間が一番暗くて何が置いてあるのか、判らない程……だった。
私は子供ながらにここの部屋では遊ばないと決めていた。
いつも家で留守番をしていた、私。
幼稚園生でも、両親が帰って来るまで一人で……。
外遊びが多かった。何故なら、床の間が嫌だったから―――。
この日も外で遊んでいた。突然、トイレに入りたくなった私は家に帰ることにした。
何だか違和感のある部屋……――。
ゾクッ…………
背中に鳥肌が立ったのを覚えている―――。
急いで用を足し、外へ出ればいいものを、好奇心で部屋を覗いてしまった………。