嘘と約束~イブの前夜に
次の休み時間、麗那は隆秀のクラスに飛んで行った。麗那を見つけるなり

「麗~問題は解決したか?」

「それが…今はまだ何とも言えなくて…今日は悪いけど未樹といてあげたいから、一緒にいれないんだ。ごめんね」

「そっかぁ~何か昨日あんなに近くにいたのに寂しいな。俺今日バイトだし、明日また家に来いよ」

そう言って、寂しそうな顔をしながら隆秀は麗那の頭を軽くなでた。

放課後未樹の手を取って、バス停まで忙しいだ。自分でもまだ混乱している。何をどうしたらいいか。

「未樹、帰ったら4時に約束の場所」

「うん」

家に戻ると、昨日の帰りが遅いといらだってる母が、あら!今日は早かったんだ。と言いそうな顔をしていた。でも、そのまま自分の部屋で着替えを済ませ、出掛けようとしてる娘に

「あんたは、毎日いい加減にしなさいよ!」
と怒鳴り散らした。

今は母と言い争ってる時間はなかった。

バスに乗って目的地に向かう間、麗那は不安に思う事があった。未樹の事を考えてるうちに、これは自分にもありえる事。未樹と違うのは相手がわかっているだけで、避妊は隆秀にまかせきりで安心はできなかった。


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