嘘と約束～イブの前夜に

泣きながら

「すみません…」

と謝った。謝って済む問題でない事はわかっていたが、どうする事もできなかった。

学校に戻ると、隆秀と麗那は別々の教室に連れていかれた。まだ生徒達は残っていたので、教師に連れて行かれる二人に、コソコソと話しをしていた。

教室に入るなり、平手打ちされた。座れ！と言われ、泣きながら席についた。

「いいか。お前ら嘘言っても、別々に話し聞くって事はわかるよな。話し合わなかったら、どっちかが嘘ついてるって事だから、正直に話せな！」

教師は、紙とボールペンを机に置き、質問を始めた。

「お前達、いつから付き合ってる？もう1年は立つよな。全くイチャイチャして、恥ずかしいと思わないのか？」

「……」

「早く答えろ！全くこの忙しい時期に手間とらすな。で、隆秀とやったのか！」

「……やってません」
「嘘言うなよ。学校に車で来て、帰りやることって言ったら、それしかないべ。まぁいい。向こうが何て言ってくるかだな」