氷雪花Ⅲ
そうナイトメアが言うと、雪華の周りに薔薇の茨が伸びてきて雪華の体に纏わりついた。



動けなくなった後も、必死にそこから出ようともがく雪華



「・・・ナイトメア・・・これはどういうことだ?」


「貴方は白雪のマスターだったのに何も知らないんですか?

この人は黒雪・・・」



そういうと、雪華が突然言い出した


「違うよ?私は雨華(あめか)!!

雪華が二重人格だったなんて知らなかったの??


アハハッ

貴方ってホント雪華のこと何も知らないのね!!」


その言葉に玲は驚く


だって雪華は自分に何でも言っていたと思っていたのだから・・・



「・・・黒雪は・・・融合を繰り替えしているうちに生まれた人格

黒雪は・・・雪華の「狂」と「憎」の塊


・・・そして黒雪が出てきたってことは・・・」


「そう

白雪は眠りについたわ

深い深い眠りにね

私、貴方たちには感謝しているのよ!!

だって、貴方たちが裏切ったことによって雪華のココロは「無」になり「憎しみ」が強くなったんだもの!!


それで私が出てこられるようになったんだから!!」




ブチブチッ


雨華に纏わりついていた茨が音を立てて千切れる


「・・・!力だけで!!?」



「じゃ、私ねナイトメアに興味あるけど、あんたに興味はないの


本当はもっとしたかったんだけどね?


バイバイ♪」


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