氷雪花Ⅲ
「・・・ならば、私はこの世界を潰しましょう

・・・この世界は「無」に帰す」


何!?

そんなことが・・・!


いや・・・出来る


「神」をも超える「夢魔」という存在ならば・・・!


「・・・やめろ!!

そうすれば、お前も死ぬぞ!?」


「・・・元からそのつもりでしたよ

私はもう「雪華」なしでは生きられない


生きてはいけない」



「黙れ!

黙れ黙れ!!

私がもう「雪華」じゃないからか?

どうして「雨華」じゃいけないんだ!!」



私の目から大粒の涙がこぼれる


どうして・・・


どうして私は居たらいけないんだ


私だって、色々したいのに・・・


私だって・・・「恋」というのをしたいのに・・・



「恋」は人の気持ちを変えるという


だったら、私の「狂」や「憎」を変えたい

私はどうしても・・・自由になれないのだから!!



・・・それならば、私は・・・どうして生まれてきた



どうして、私は「雨華」という「雪華」の新たな人格として生まれてきたんだ!!


応えろ!「雪華」!!!




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