氷雪花Ⅲ
「・・・「雪華」は私の中にいる」


「は?どういうことだよ」


私は一つため息をつく


「・・・どうもこうも、「雪華」は二重人格

そして、私が二重人格の「雨華」」


「っ、じゃあ白愛はどうすれば戻る!」



葵が叫ぶ


私は目を細める


・・・私が必要とおもっているのは琉架という人間だけなのに、お前らまで聞かせてあげているんだから、もっと黙っとけよ


・・・別に、ここにいる奴ら皆殺しにしたっていいんだから


「・・・お前が私に口付けをすることだ」


私は指をさす


もちろん、指の先は琉架


「・・・本当に戻るのか?」


「あぁ、多分な」



「・・・分かった」



あぁ・・・琉架という奴がこちらへ歩いてくる


雪華を取り戻すために、私とキスをする



私は・・・自由になりたい


だから・・・雪華


私を解放してくれ・・・



「・・・雪華」


チュッ



・・・その瞬間、「雨華」は眠りについた


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