My teacher
桜
あの4月の始業式。
正門には綺麗に、華やかに桜が咲いていた。
見慣れた光景。
それがひとつだけ違っていた。
桜の花びらが雪のように白く地面を埋めていく。
歩き慣れた下駄箱への道にひとり、見知らぬ顔が立ちはだかる。
こっちに気付く様子もなく、真横を通り過ぎた。
あんな人、この学校にいたっけ。と疑問を感じながらも、下駄箱まで白い道を歩いた。
朝早くの学校。
一番に登校するはずだったのに。なんて思いながら靴を変える。
新しい教室の時計の針は7時50分をさしていた。
いつも通り。
2年生の時と変わらない。
誰もいない教室にひとり。
桜の花びらは白い道を余計に白く染めていく。
ふと窓の外を見ると、さっきの人はまだ同じところにいる。
今度は少しキョロキョロした後、歩き出した。
学生鞄から財布を取り出し、自販機に向かう。
朝の学校でのりんごジュースは習慣だった。
「ガコンッ」
いつも通りの音がして、りんごジュースを開ける。
教室に戻ろうと振り返ると、さっきの人が立っていた。
『桜は白いのに、まるで運動部の男の子みたいに妬けてる。ってあたし何考えてるんだろ。あれ…?』
よく見ると、制服を着てない。
この人…誰?
正門には綺麗に、華やかに桜が咲いていた。
見慣れた光景。
それがひとつだけ違っていた。
桜の花びらが雪のように白く地面を埋めていく。
歩き慣れた下駄箱への道にひとり、見知らぬ顔が立ちはだかる。
こっちに気付く様子もなく、真横を通り過ぎた。
あんな人、この学校にいたっけ。と疑問を感じながらも、下駄箱まで白い道を歩いた。
朝早くの学校。
一番に登校するはずだったのに。なんて思いながら靴を変える。
新しい教室の時計の針は7時50分をさしていた。
いつも通り。
2年生の時と変わらない。
誰もいない教室にひとり。
桜の花びらは白い道を余計に白く染めていく。
ふと窓の外を見ると、さっきの人はまだ同じところにいる。
今度は少しキョロキョロした後、歩き出した。
学生鞄から財布を取り出し、自販機に向かう。
朝の学校でのりんごジュースは習慣だった。
「ガコンッ」
いつも通りの音がして、りんごジュースを開ける。
教室に戻ろうと振り返ると、さっきの人が立っていた。
『桜は白いのに、まるで運動部の男の子みたいに妬けてる。ってあたし何考えてるんだろ。あれ…?』
よく見ると、制服を着てない。
この人…誰?