最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「……ふっ…ぐすっ…」
鮎沢さんは泣きながらもあたしの手をとった。
「お帰り。」
そう言って笑うと、鮎沢さんは、笑顔を返してくれた。
「漣!鮎沢さん!大丈夫か!?」
そう言って坂原が駆け寄って来る。
「大丈夫、ね?」
「はい……。」
鮎沢さんに同意を求めると、悲しそうに俯いていた。
「鮎沢さん…?」
名前を呼んでも首を振るだけで、何も言わない。
「鮎沢さ…」
「ごめんなさい!!」
ガバッ
あたしの言葉を遮って、鮎沢さんは頭を下げた。