最後の世界がきみの笑顔でありますように。


「よかった。漣さん目が覚めたんですね。」


そう言って白衣の男性が、笑顔を向けてきた。そこでようやく、此処が病院だと気付く。



でもどうして病院なんかに…。




「あ、あの先生!?あたしはどうして此処にいるんですか?」



あたしの言葉に、その場にいた全員が目を見開く。



「覚えてないのか!?」



男の子の言葉に、あたしは頷いた。



「これは…………。」



そう言って先生は、難しい顔をした。



ドクン……


心臓が嫌な音を立てる。



「恐い……。何も言わないで………。」



そう言ってあたしは耳を押さえた。体の振るえが止まらない。



恐い…この感じ…前にも感じた事があるような…。



でも何だったか…。全く思い出せない。







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