最後の世界がきみの笑顔でありますように。
しばらくして、先程出て行った、人達が帰って来た。
「………坂原君…だったね。」
そう言って男性は会釈する。男の子も軽く、頭を下げた。
「話があるんだ。今いいかな?」
男性の言葉に男の子は頷いた。離れていく男の子の手を無意識に掴む。
「…漣!?」
何故かは分からない…。でも…不安だった。
「大丈夫だ。すぐ戻ってくるから。」
あたしの気持ちを知ってか知らずか…。落ち着かせるように頭を撫でて部屋を出て行った。