最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「目が………。」
そう……目が………。
「目がどうしたの!?」
望は慌てて、あたしの顔をのぞき込む。
「あたし…目が悪くなかった……?」
あたしの言葉に、望は目を見開く。そして、罰が悪そうに眉間にシワを寄せた。
「…………………。」
望は何も言わずに、俯いている。
言いたく…無いことなのかな……?
「本当に知りたいの?忘れたって事は、忘れたいくらい嫌な事があったから忘れたんじゃん。それなのに思い出したいの?」
そう言った望は、悲しそうな顔をしていた。
「……でも……。思い出さなきゃ…いけない気がするの。忘れたままじゃいけない。それが忘れたくて忘れた事だとしても…受け止めなきゃ…」
正直、今はそう言うしかない。忘れた理由を知るのも恐いけど、何も知らない方が、もっと恐い。