最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「……うぁ……ぐすっ…ふ…」
「大丈夫…大丈夫だから…。」
そう言って頭を撫でられる。懐かしい…あたし…この人を知ってる……。
…ズキン……
「痛っ……あなた…誰?」
あたしの言葉に、一瞬傷付いた顔をして、笑顔を浮かべた。
「坂原 陽!!」
そう言ってニッと笑う。
「坂原………。あたし、前にもこうやって…あなたと自己紹介した事ある?」
前にも…こんなやり取りをした覚えがある。
「したよ。前は図書室で!」
「…図書室………?あたしと坂原君は、同じ学校だったんだね。」
「坂原…でいい。前も、そうやって俺の事呼んでたから。」
坂原……。うん、なんかこのほうがしっくりくる。