最後の世界がきみの笑顔でありますように。


「……うぁ……ぐすっ…ふ…」



「大丈夫…大丈夫だから…。」



そう言って頭を撫でられる。懐かしい…あたし…この人を知ってる……。



…ズキン……


「痛っ……あなた…誰?」



あたしの言葉に、一瞬傷付いた顔をして、笑顔を浮かべた。



「坂原 陽!!」



そう言ってニッと笑う。



「坂原………。あたし、前にもこうやって…あなたと自己紹介した事ある?」



前にも…こんなやり取りをした覚えがある。



「したよ。前は図書室で!」



「…図書室………?あたしと坂原君は、同じ学校だったんだね。」



「坂原…でいい。前も、そうやって俺の事呼んでたから。」



坂原……。うん、なんかこのほうがしっくりくる。









< 149 / 318 >

この作品をシェア

pagetop