最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「「「ただいま〜!!!」」」
翼君、秋君、柚ちゃんは、声を揃えて叫んだ。
「手、洗ってこい!」
「「「はーい!!」」」
子供達3人は、坂原に促されて、走って行った。
「坂原がお母さんに見えるよ…。」
お兄ちゃんという枠を、通り越している気がする…。
「最近なりつつは…あるね。最近、母親の気持ちが分かるようになってきたからな。」
お母さんがいない分、家事とかそういうのは、坂原の仕事になっているんだ。
「ご飯も坂原が………?」
「そう!」
坂原は冷蔵庫をあさりながら答える。
「漣、お腹空いたでしょ?もう昼だし、なんか作るよ。」
「ありがとう。あたしも何か手伝う。」
そう言うと坂原は、人参をあたしに渡してきた。