最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「ちびっ子達の要望に応えて、カレーにしよう!」
「うん。分かった。」
こうしてあたし達は、カレーを作る事になった。
シャッ…シャッ…
人参の皮を剥いていると、
ドンッ
背中に何かがぶつかった。
ピシッ
「痛っ………。」
人差し指を見ると、血が出ていた。
「こら翼!!向こう行ってろ!大丈夫か漣……って血、出てんじゃん!!」
坂原はあたしの手首を掴み、水で流す。
ジャー……
水の流れる音が、妙に耳に付く。血が指の先へと流れていくのを、ぼーっと見つめていた。