最後の世界がきみの笑顔でありますように。
ガチャン
「ご、ごめん!!寝坊した!」
寝癖の酷い坂原が、台所に飛び込んで来た。恐らく、起きたてなのだろう。
「ゆっくり寝てて良かったのに。今ね、柚ちゃんと秋君と一緒にご飯作ってたんだよ。ね?」
柚ちゃんと秋君が、強く頷く。
「柚と秋が!?」
慌てて皿を覗き込む。坂原は目を見開いた。
「お前ら、自分でやったのか!?」
驚きの声を上げた。二人の作った目玉焼きは形は悪いものの、上手く出来ている。
「これはね〜柚ちゃんが作ったの!」
「これ僕だよ!!」」
柚ちゃんと秋君は坂原にお皿を差し出す。