最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「………………いい…。」
「…え……?」
陽の言葉を聞き取れず、もう一度聞き直す。
「………可愛い。すごく似合ってる…。」
「…っ………。」
嬉しさと恥ずかしさが入り混じって言葉にならない。
今日はいつもよりお洒落したつもりだ。
やっぱりデートとかいう名前が付いてるんだから、それなりに気合いも入る。
「あ、ありがとう…。」
なんとかそれだけ返して、陽の手を握り返す。
お互い顔を真っ赤にして、歩き出した。