最後の世界がきみの笑顔でありますように。
◆episode past〜過去
「陽!!お前は…いつもいつも何処を遊び歩いてるんだ!!もういい加減にっ……。」
「うるせぇよ!!俺に話しかけんな!!」
俺は親父をキッと睨んで部屋に入り、荒々しく扉を閉める。
バタン
「くそっ…なんだよ…。」
扉の向こうから、兄弟達の泣き声が聞こえる。
いつもこうだ…。いつも…。俺が何かしたか?何もしてない。
「親父が悪いんだ…。あのじじいのせいで母さんも…。」
そこまで言って口を閉じる。
今更…何を言っても遅い。変わらないんだ…何もかも。
持てるだけの着替えを持って部屋を出る。
そのまま靴を履いた。家を出ようとドアに手をかけた時ー…。