最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「「「お兄っ!!」」」
小学校にも上がっていない兄弟達が、駆け寄って来た。
「お兄どこに行くの〜っ!?」
「お兄〜おんぶーっ!!」
「柚も行くの!!」
キャッキャッと騒ぎながら俺の腕を掴んだ。
「触んな!!」
バシッ
兄弟達の腕を振り払い、家を飛び出した。
「「「うわぁ〜んっ!!」」」
泣き声が聞こえる。それを聞いているだけで胸が苦しくなった。
しばらく歩くと、家の近くの川原に着いた。
もちろん人っ子一人いない。今は深夜2時。いるわけが無い。
シュッ……ポチャンッ
石を川に向かって、思いっきり投げる。