最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「調子乗るなよ!!」
パシッ
「…っ…………。」
頬に鋭い痛みが走る。あたしは驚きで言葉が出なかった。
何で…叩かれなきゃいけないの…?
「あんた、病気なんでしょ?」
金宮さんの言葉に目を見開く。叩かれた事よりも、あたしの病気の事を知っている事の方が驚きだ。
「何で…それを……。」
「あんたと、坂原が話してるの聞いたの。廊下でね。」
その言葉に納得した。二日前の体育の後の…。
「だから何?」
あたしは金宮さんを睨みつける。病気を知られたって、何の問題も無い。
「坂原、あんたが病気だから仕方なく付き合ってるんだよ。」
金宮さんの言葉に、心臓がズキンと痛んだ。
「そんなわけ…………。」
あるわけない…。絶対違う。
「坂原優しいからさ〜。仕方なく付き合ってんの!分かんないの?」
金宮さんの仲間の1人が、笑いながら言う。
「…違う…。陽は、あたしが病気だからとか…そういう気持ちで付き合ったりしない。」
「はぁ!?陽とか、呼び捨てで呼んでんじゃねーよ!!」
ドンッ……ガタンッ!!
「…っ………う…。」
金宮さんに突き飛ばされて、机に頭を打った。
痛い……頭に触れると、ぶつけたところにたんこぶが出来ていた。
「…馬鹿じゃないの?本当に馬鹿。そんなに言うならさ〜確かめてみる?」
金宮さんの言葉に、あたしは首を傾げた。
確かめるって…どういう事?