最後の世界がきみの笑顔でありますように。
あたしは金宮さん達に連れられて、空き教室に入れられた。
「この教室の前に、坂原呼び出してあんたの事聞くから。良く聞いてなよ。」
金宮はそう言って、不敵に笑う。
あたしには自信があった。
陽は…あたしが可哀相だからとか、そういう理由で付き合ったんじゃない。
だから大人しくついて来た。
しばらくして、陽の声が聞こえてきた。
あたしは空き教室に隠れて、金宮さんと陽の声に集中した。
「金宮?どうしたの?」
「あぁー…うん。ちょっといいかな?」
今までの低い声とは打って変わって、猫なで声に変わった。
同性ながら女は恐ろしい。
「うん。いいけど。どうした?」
「あのぉ〜。坂原って、漣さんと付き合ってるの?」
金宮さんの言葉で沈黙になった。
「…うー…あー…知ってたんだ?」
「うん。漣さんに聞いて…。」
って…これじゃあ、あたしが言い触らしてるみたいじゃん。
「漣が!?金宮と仲良かったんだな!」
「うん!漣さんとは親友だし!」
え………?何で?いつからそうなったの?
しかも…親友は叩いたりしません。
「だからね…病気の事も…知ってるの。」
金宮さんの言葉に、えっ?と陽の驚いた声が聞こえる。