最後の世界がきみの笑顔でありますように。


「漣さん、本当大変だよね…。あたし、力にならなきゃって思うの。」



「…金宮……。ありがとうな、漣の事考えてくれて。」



「そんな…。当然だし。あ、でも………。坂原も大変でしょ?」



「…え?…何が?」



「漣さんと付き合うの。病気の事もあるし。」



金宮さんの言葉に、心臓がバクバクと鳴っている。


陽………。



「まぁ、そうだな。」



ズキンー…


え……?今何て…?



「そうだよね。でも、一人で大変だったらあたしもいるし。いつでも相談乗るよ。」



「あ…ありがとな…。何か俺、今めっちゃ感動した!」



「大袈裟だよ〜。漣さん、大変な思いしてきたんだろうし…可哀相だからさ、傍にいてあげなきゃね!」



「あぁ…あいつさ、可哀相なんだよ。だから、俺も傍にいるんだ。」



ズキンー…



可哀相…だから…?



陽の言葉が、何度もこだまする。



嘘……でしょ…?



「目が見えなくなってからが大変だよね。」


嫌……。


「そうだな。俺も…どうしたらいいか分からない。」


嫌だ………。聞きたくないっ…!!



耳を塞いで涙を流す。



嘘だよ…嘘……。陽…違うよね…?違うよね…?



「疲れたら言ってね?いつでも力になるから!」



「おう!ありがとな!」




疲れ…たら……?



あたしは…陽を疲れさせてたの…?迷惑かけてたの?



優しいから…あたしの前では言えなかったの…?



可哀相…だったから…?病気のあたしを…可哀相だと思ったから…?



「…っふぇ……うぅっ…。」



陽……ごめん……。あたし…あなたを苦しめてたんだね………?










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