最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「……陽……………。」
名前を呼ぶ声が震える。会いたい…。また抱きしめてほしい。
「あたし…すごく不安だよ…。」
傍にいてよ…。嘘だって言って。悪い冗談だって…。
「…っう……知りたくなかった…知らずにいたら…。」
ずっと一緒にいられた。知らずに…傍にいられた。
でも………。
「もう…一緒にいられない…。だって……。」
知っちゃったから…。
あたしには…陽を苦しめてまで傍にいたいなんて言えない。
前から考えてた。陽にとっての幸せ。
「…陽と別れよう…。」
やっぱり…これが正しい選択だよね?
ちゃんと離れるから…。陽に頼らなくていいように…強くなるから…。
「今は…今だけは…沢山泣かせて…っ…ふぇっ…ぐすっ…。」
もう泣かないから…。強くなるから…。
あたしは一人、教室で泣き続けた。