最後の世界がきみの笑顔でありますように。
教室に戻ってから、あたしは陽の事ばかりを考えていた。
これじゃあ…教室にいても何も変わんないな。葉月も、あたしを心配してくれている。
葉月にも悪い事してしまったな…。きっと…葉月もしょうがなくあたしといるんではないだろうか…。
どうしてもそう思ってしまう。
「幸ちゃん!」
葉月は心配そうに、あたしの顔を覗き込んでいる。
「もう学校終わったのに、ずっと座ってるから心配で…。何かあったの?」
もう、放課後なんだ。チャイムの音…聞こえなかったな。
「何も無いよ。あたし、用事あるから…またね。」
そう言って立ち上がるあたしの手を、葉月が掴んだ。
「…は、葉月?」
驚いて葉月を見つめると、葉月は真剣な顔をしてあたしを見つめ返す。