最後の世界がきみの笑顔でありますように。
ぼーっと遠くを見つめていると、視界に見知った姿を見つけた。
坂原……。男子の200メートル走を走っているところだった。
「よっしゃーっ!!」
練習とはいえ、見事に一位だった坂原がガッツポーズを決めた。
「調子に乗るなよ坂原!」
「坂原だもん。仕方ないっしょ。」
「本当馬鹿だよな〜。」
自然と周りか笑顔になっている。例外はなく自分も………。
あたしも………?
危ない危ない。坂原と会ってから、あたしは他人と関わるようになってた。
離れなきゃ……。
「傷付くのは…あたしなんだから…。」
今ならまだ…。間に合うでしょう…?