最後の世界がきみの笑顔でありますように。
◇episode pendant〜ペンダント
「ただいま。」
家に入ると、部屋に戻ろうとしている望と会った。
「お帰りお姉ちゃん…ってどうしたのその顔!!」
望はあたしに駆け寄り、心配そうにあたしを見つめている。
「…望っ………。」
ポロポロと涙が溢れる。そんなあたしを、望は慌てて抱きしめる。
「何かあった!?」
優しく背中を撫でてくれる。落ち着いてから、あたしはゆっくりと今日の事を話し始めた。
「それで坂原先輩と別れたの!?」
望の声に、あたしは頷く。
「でも…後悔はしてないの。ずっと考えてた。陽にとって…何が一番良いのか…。」
「……お姉ちゃん……。」
心配そうに見つめるあたしを、望は心配そうに見つめる。
「今日寝たら、明日からは元気になるから大丈夫。ありがとう聞いてくれて…。」
あたしの言葉に、望は首を横に振る。
「一人で辛いなら、あたしがいるから。いつでも聞くよ?」
望の言葉に、あたしは笑顔で頷いた。
バタンッ
「…………ふぅ…。」
望が出て行った後、あたしはベッドにダイブした。
「…………今日だけは…。自分を甘やかそう…。」
沢山泣いて…明日からは笑顔になろう…。
今日はご飯も食べずに、そのまま眠りについた。