最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「おい!!」
誰かに肩を捕まれる。
「い、嫌っ…な、何…?何が……。」
「しっかりしろ!!」
あ……この声は……。
「…七瀬……?」
「あぁ、そうだ。いいか?落ち着いて聞け。」
七瀬の声が震えている。
……何…?嫌な予感がする。この先は聞きたくない…。
「坂原先輩がトラックに跳ねられた。」
血の気が失せていくのが分かる。頭で理解出来ない。
どういう事…?
「お前を…庇って…。」
心臓の鼓動が早まる。
『死んじゃえ』そう聞こえた瞬間に起きた出来事。それに…この声は…。
金宮さん…。
あたしを殺そうと…。それなのに…陽が……。