最後の世界がきみの笑顔でありますように。

「おい!!」


誰かに肩を捕まれる。


「い、嫌っ…な、何…?何が……。」



「しっかりしろ!!」



あ……この声は……。



「…七瀬……?」


「あぁ、そうだ。いいか?落ち着いて聞け。」



七瀬の声が震えている。


……何…?嫌な予感がする。この先は聞きたくない…。



「坂原先輩がトラックに跳ねられた。」



血の気が失せていくのが分かる。頭で理解出来ない。


どういう事…?



「お前を…庇って…。」



心臓の鼓動が早まる。

『死んじゃえ』そう聞こえた瞬間に起きた出来事。それに…この声は…。


金宮さん…。



あたしを殺そうと…。それなのに…陽が……。








< 303 / 318 >

この作品をシェア

pagetop