最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「坂原先輩がくれた命を…あんたが捨ててどうすんだよ!!!」
七瀬はあたしの肩を掴んで体を回し、向き合うようにした。
「…あんたは……坂原先輩と一緒に生きてくんだ。坂原先輩の分も一緒に…もう、あんた一人の命じゃねぇーだろ……?」
陽と……一緒に………。この命は…あたしと陽の命…。
「…ぁ……っふ………うぅっ…。」
唇が震える。あぁ…もうすぐあたしは泣くだろう…。
「あんたは一人じゃねーよ…。俺は…ずっと見守っててやるから……。」
そう言って七瀬は、あたしを抱きしめた。
「…うぅっ…うぁぁっ…ふっ…陽っ…!!」
七瀬に縋るように抱き着いた。
陽……あなたはもう……。同じ空の下にはいないんだね…?
もう……抱きしめてはくれないんだね………?