最後の世界がきみの笑顔でありますように。
◆episode hand〜手
「…み………なみ…。」
今までこんな事はなかった。これ程までに光を眩しいと感じた事はなかったのに。
進行が進んでる…。認めたくは無いけど…。
「………み……漣!?」
肩を捕まれてハッと我に返る。
思考に耽っていたようだ。
「………なんでも無い。もう大丈夫だから一人にして。」
ズキン………。
心臓が嫌な音を立てた。
どうして……?その音の理由は分からない。ただただ辛かった。
手すりに掴まって立ち上がる。
鞄は何処………?全く見えない。