最後の世界がきみの笑顔でありますように。

「………………。」


手すりを掴んで階段をゆっくりと一段一段下りていく。



段差を確かめながら下りていくと…。


ドカッ

爪先に何かがあたった。恐らく鞄だろう。地面を触りやっと鞄を見つけた。



「…………あ……。」



屈んだまま目を開けるともう眩しくはなかった。


ここなら日があたっていないんだ。





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