最後の世界がきみの笑顔でありますように。
………幸。
あたしは自分の名前が大嫌い。
名前の由来はもっと嫌い。お母さんは言った。
「幸の名前はね。
幸せになれますようにってそのまんまの意味で付けたのよ。」
幸……。
あたしは自分の名前が大嫌い。
『幸せ』なんて…。絶対に手に入らないモノだから………。
名前を呼ばれる度に、あたしがどれだけ苦しんだか……。
皆は知らない……。
それが無償に悲しくて、憎らしかったの。