最後の世界がきみの笑顔でありますように。
◇episode light〜光
「……………ん…」
目を覚ますと真っ暗。今日は目覚ましをかけなかった。長く眠っていたかったから。
「…坂原…………。」
本当にずっと待ってるつもりなの?あたしは行かないし今は誰とも会いたくなかった。
渋々、ベッドから降りて部屋を出る。時計を見ると、ちょうど13時くらいだ。
坂原…時間も何も言ってなかった。もしかしたらいないのかも。
「…って………。あたしには関係ないよ。」
洗面所で顔を洗い、タオルに顔を埋める。昨日の出来事が、走馬灯のように頭の中を巡る。
昨日は色々あった。色々ありすぎて疲れた。今なら本当に消えてもいい。
望は昨日、帰って来なかった。お父さんは、いつも仕事で家に帰ってくる事は少ない。お母さんはあれから部屋にこもっていた。