最後の世界がきみの笑顔でありますように。


「………………15時。」



部屋に戻って本を読んでいると、あっという間に2時間が経っていた。



「まさか……待って無いよね…。」



時間も決めてないんだし。それに、あたしには関係ないんだから。



そう自分に言い聞かせて、本に視線を戻した。




ザーッ


雨の音で本から窓へと視線を向けると、外は真っ暗だった。


時計を見ると、19時を回っている。さすがに、こんな時間まで待ってる人間はいないだろう。



立ち上がり窓から外を見つめる。



「……すごい雨……。」



物凄い勢いで地面を打ち付ける雨。まさに大雨だった。





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