最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「…っ……どうしようっ。」
その人との距離が縮めば縮むほど胸が締めつけられるように苦しくなる。
「………………坂原……」
そこにいたのは、紛れも無く坂原だった。傘もささずに座っている。あたしはその後ろに立ち尽くした。
「………………嘘……。」
あたしの呟きが聞こえたのか、坂原が振り返った。
「…………さ…ざなみ…?」
そう言って坂原は目を見開く。そしてすぐに笑顔に変わった。