最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「あたしなら平気だよ。それより、お風呂まで貸してくれてありがとう。」
「気にすんなって!家にいるの俺らくらいだから。くつろいでって。」
俺らくらい……?
お母さんとお父さんは……。
「母親はいないよ。出てった。親父は単身赴任中!」
さらっと言ったけど、それって………。
「坂原がこの子達を一人で面倒見てるの?だからスポーツ得意なのに、部活にも入らないで………。」
坂原は苦笑いを浮かべた。
「まぁそういう事!でもまぁ、これはこれで毎日楽しいんだ。」
坂原も、大変だったんだ。勝手に幸せな環境で育ったんだろうとか思ってた自分が恥ずかしい。