最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「…………………?」
あたしが不思議そうにしてるのに気付いて、鮎沢さんは急いで立ち上がった。
「ご、ごめんなさい!チャイムにき、気付かなくて!!」
明らかに戸惑っている。鮎沢さんは本を片手に図書室を飛び出してしまった。
「…………………?」
なんだろう…。不思議な人。チャイムに気付かないって………。
「……………あれ…?」
鮎沢さんが座っていた席に丸められた紙が転がっていた。