最後の世界がきみの笑顔でありますように。
「わっ!?……痛っ!!」
手を引かれて、一本前に出ると、目に激痛が走った。
「漣!?」
目を押さえてしゃがみ込むあたしに、坂原が駆け寄ってくるのが分かる。
「ごめ……。今なんか反射して……。」
光が目に当たった。それが痛みの原因だと思う。
「…………痛い?」
不安そうな声…。あたしは出来るだけ安心させるように笑った。
「少しだけ。でも大丈夫だよ。」
「もう少し休んでいこう?」
その言葉に首を横に振る。
「大丈夫。行こう。」
あたしが立ち上がると、坂原は何も言わず手を引いてくれた。
「……ありがとう。」
「俺が好きでやってんだからお礼なんていいの!」
その言葉に頬が緩む。目の痛みはもうだいぶ和らいでいた。