最後の世界がきみの笑顔でありますように。
ガラガラガラ
坂原と別れてクラスに入ると、あたしをクラス中の人間が一斉に見た。異常なまでに静まり返っている。
「……………漣さんか…。」
誰かがそう言って、みんな興味を無くしたようにあたしから視線を外した。
「ねぇ、何かあったの?」
近くの席に座っていた女子にそう尋ねると、苦笑いを浮かべた。
「なんかさ、姫島さん達のグループと、鮎沢さんが揉めたんだよね。それで、鮎沢さんが泣き出して走って教室出てっちゃったの。」
「そう……。ありがとう。」
そう言って、姫島さんの席の前に立つと、姫島さんは驚いたようにあたしを見上げた。
「何?」
不機嫌そうにあたしを睨みつける。
「なんで喧嘩になったの?」
「喧嘩?売ってきたの、あっちからね。もう笑えるわよ!あたしは豚じゃない!!だってさ!キャハハッ!」
そう言って、姫島グループの女子達が笑い出す。
「しかもさ、死ぬとか言ってー。無理に決まってんじゃん。」
「あのびびりんには出来ないっしょ。」
姫島グループを見て、周りの人間達は困ったような顔をしている。他のみんなはそう思っていないんだ。